この記事では、現役のバーテンダーゆうが、ウイスキーの飲み方を初心者向けにご紹介します。
今回は主に、
- ウイスキーの飲み方
- ウイスキーの種類
- 初心者にオススメのウイスキー
- 主にこれらを解説していきます。
今日は、ウイスキーを飲んだ事の無い方や飲み始めたけど楽しみ方が分からない!そんな方に向けて私が、ウイスキーの楽しみ方を解説していきます。これを見れば貴方もきっとウイスキーの虜になるはず!?
それでは解説!!
1・ウイスキーとは?
バーに来られた事はありますか?
ウイスキーはバーには欠かせないお酒です。
バックバーに構えるウイスキーの数々は見るものを圧倒します。
その何百本もの毎日磨かれた煌びやかなボトルは、それを見るだけでもバーに行く価値があるものです。
そもそもウイスキーとは、”穀物を原料”として”蒸留したお酒”であり”樽で熟成したもの”であるのが定義とされています。
ウイスキーの輝く琥珀色は樽の成分が溶け出した物なんですね。
ウイスキーの産地によっては、原料や樽での熟成期間、樽自体の素材などが、定義によって決まっています。
ウイスキーでは、原料の穀物は大きく二つに分かれており、二条大麦を発芽させて乾燥させたものをモルト、モルト以外の穀物の事をグレーンとしています。
そして、モルトだけを使用した物をモルトウイスキー。グレーンだけを使用したものをグレーンウイスキーと呼びます。
基本的にはモルトの方が高価であり、樽熟成によって何とも言い難い芳醇な香りが特徴です。
一方のグレーンウイスキーもスッキリとしてとても飲みやすい特徴を持っています。
これらのモルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜあわせて作るのがブレンデッドウイスキーです。
こちらに関しても詳しい事は、後日解説いたします。
2・ウイスキーの5大産地とは?
ウイスキーは、現在様々な地域で作られており、その地域によって製法や規定が違います。今回はその中でも、日本で5大ウイスキーと呼ばれる物をザックリとご説明致します。
1・スコッチウイスキー
スコッチウイスキーイギリスのスコットランドで生産されているウイスキーです。
世界のウイスキー生産の約7割は占めており、スコッチを語らずしてウイスキーは語れません。
スコッチは2009年より、糖化から発酵、蒸留、樽熟成を全てスコットランドで行ったウイスキーのみををスコッチと定義されました。
味わいは非常に飲みやすいものから、ピート(泥炭)を使用したスモーキーで癖の強いものまで多岐にわたります。
スコッチに関しては、後日詳しい解説を致します。
2・アメリカンウイスキー
文字通りアメリカで作っているウイスキーです。良く耳にするバーボンウイスキーもこのアメリカンウイスキーの一種で、アメリカンウイスキーの中でもこの”バーボン”が生産のほとんどを占めます。
なので今回はバーボンに限定して解説して行きます。
バーボンの製造方法は以下の通りです。主原料はトウモロコシで、51%以上使用されます。
それ以外に小麦やライ麦、オーツ麦などが原料となっています。それらを糖化、発酵、蒸留して、内側を焦がしたアメリカンオークの新樽に入れて熟成させたのがバーボンです。
こちらに関しても詳しい事は、後日解説致します。
味わいは、甘みが特徴の物が多く、カラメルやバニラ、シナモンのような味わいが感じられます。
3・アイリッシュウイスキー
アイリッシュウイスキーは、アイルランド及び北アイルランドで生産されるウイスキーです。原料は穀物として、糖化、酵母による発酵、蒸留をして、木製の樽で3年以上熟成させた物です。
味わいは、非常に軽やかな物が多く飲みやすいウイスキーとなっております。
4・カナディアンウイスキー
カナディアンウイスキーは、カナダのウイスキーである。かつては、”one day whisky“などと揶揄される程、劣悪な物が多かったのですが、現在は一定の水準を超えています。
製法は、穀物を原料として糖化、酵母によって発酵させて、国内で蒸留させて、樽により3年以上熟成させるの定義です。
味わいは、軽やかで飲みやすい物ばかりで、日本では何かで割って飲まれる事が多いです。
5・ジャパニーズウイスキー
日本のウイスキーは現在国内のみならず、海外でも高い人気を誇っています。
ジャパニーズウイスキーは、スコッチウイスキーの影響を強く受けており製法もとても似ています。だがしかし、ジャパニーズウイスキーの明確な定義は存在せず、他国ではウイスキーと呼べない物も国内で出回ってしまっています。
一方でスコッチウイスキーに準じた製法作られるジャパニーズウイスキーは、世界的な評価をされていて数々の賞を総なめにしています。
ジャパニーズウイスキーは、光と影がありそうですね。こちらも詳しくは、後日解説致します。
味わいも、スコッチウイスキーと近く、飲みやすい物からスモーキーなフレーバーの物まで多岐に渡っています。
以上の5つが5大ウイスキーと日本では、呼ばれています!
次は、様々なウイスキーの飲み方を解説致します!
3・バーでの様々なウイスキーの飲み方
バーでは、ウイスキーを様々な飲み方で楽しむことが出来ます。では、飲みやすさ順に飲み方を解説して行きます。
1・ハイボール
ハイボールは言わゆるウイスキーのソーダ割りの事で、炭酸の爽快感がウイスキーのアルコール感を和らげて炭酸の気泡がウイスキーの香りを引き立ててくれます。
私も家で飲むときは、ソーダ割りで飲むのが多いですね。居酒屋さんでもよく見かけるハイボールですが、バーで飲むとまた一味違って美味しいですよ。
因みにハイボールと言う呼び方は諸説ありますが、日本以外では通じない事が多いです。
バーでもハイボールと言うよりも、○○のソーダ割りと銘柄を指定して言う方が、お酒に詳しそうにみえますよ!
銘柄が分からなければ、バーテンダーに気兼ねなくお聞き下さい。
バーテンダーが丁寧に教えてくれるかと思います。恥ずかしがらないで下さいね!皆さん最初は、何も知らない物です。
2・水割り
水割りは、バーテンダーでも特に拘って作るバーテンダーが多い飲み方です。味わいは口当たりが非常にまろやかでウイスキーの香りもしっかりと感じます。
水割りに10年修行がいると言う話はバーテンダーの中でもよく言われます。私も、水割りを極めたとは到底思えません笑
水割りは是非とも経験の長いバーテンダーの物を飲んで頂きたいです。
ウイスキーと水の一体感を感じられるかと思います。私より世代の上のバーテンダーの水割りは濃いですけどね笑 お酒好きには、そのぐらいの濃さが心地よいのです。
3・ロック
映画やドラマでもよく見かけるこのロックスタイルですが。そこまでアルコールがきつく感じないかと思います。勿論、最初はきつく感じるかもしれないですが、慣れてくると、ウイスキーの甘さを感じる事が出来るのでは無いかと思います。
バーでは、丸氷で出されたり、ダイヤカットが施された氷で提供される事が多いのでその美しい見た目で視覚でも楽しむ事が出来ますよ。
4・ミストスタイル
ロックがキツイ方には、ミストスタイルを試してみてください。ミストとはいわゆるクラッシュアイスの事で、ロックよりも冷えて氷が丁度よい具合に溶けてくれるので、サラッと飲めてしまいます。夏には特にオススメです。
5・トゥワイス アップ
トゥワイスアップは、ウイスキーと常温の水を半々に割って飲むスタイルです。
ウイスキーは加水をする事によって香りが引き立ちます。これは、科学的にも証明されております。
ウイスキーを製品化する前にウイスキーをブレンドするのですが、それを行うブレンダーはトゥワイスアップしたウイスキーの香りを嗅いでブレンドするのです。この飲み方がウイスキーの香りが一番開くと言われています。
ウイスキーの香りを楽しみたいが、ストレートやロックがキツイと言う方には、オススメです。
6・ストレート
ウイスキーの繊細な違いを感じるには、ストレートに他なりません。
ストレートと言う飲み方はまるで”ウイスキーと対話をしている”様な気持ちに私はなります。お店でも、新しく入ったお酒は必ずストレートでテイスティングします。
ストレートという飲み方は、他の飲み方と比べて冷えてなく加水もされていないので、アルコールの刺激がもろに来るのですが、慣れるとストレートはウイスキーの良さを余すところ無く楽しめます。
4・初心者にオススメのウイスキー
次に、入門編のウイスキーです。値段も安価でバーでも置いている物をメインにご紹介していきます!
1・ジョニーウォーカー ブラックラベル
こちらは、スコッチウイスキーの中でも販売量NO.1を誇っており、ブラック以外にもレッド、グリーン、ゴールド、プラチナム、ブルーと様々な種類がございます。スタイルは、ブレンデッドで非常にバランスが良くどの飲み方でも楽しむ事が出来ます。
2・グレンリベット 12年
シングルモルトを語る上でグレンリベットは欠かせません。シングルモルトとは一つの蒸留所でモルトだけで作られたウイスキーの事で、グレンリベットの場合は、グレンリベット蒸留所でモルトのみで作られたウイスキーと言う事になります。
このグレンリベットに記された1824年という年は、スコッチにとって記念すべき年。ジョージ・スミスのグレンリベット蒸留所は、国内で初めて政府公認の蒸留所として認められました。それまで密造酒ウイスキーが多く出回っていたスコットランドでは、ウイスキー正式に認められたので、記念の年なんですね。
肝心の味わいなのですが、非常にフルーティーで私は特に青りんごの香りを強く感じます。ハチミツのような甘さも持っていて初心者でも飲みやすい物となっております。
3・メイカーズ・マーク
続いてバーボンのご紹介です。メイカーズマークは、サントリーが保有しているのですが、ハンドメイドに拘ったプレミアムバーボンです。メイカーズマークの特徴である赤い封蝋は今でも、少人数による手作業で行われています。蝋の垂れ方が一本一本違い同じ形の物はありません。
味わいは、バニラやシナモン、オレンジの香りが特徴となっており、バーボンの中でも優しい味わいが特徴となっております。
4・白州
ジャパニーズウイスキーのご紹介です。山梨県の白州蒸留所で作られるこの白州は、ジャパニーズウイスキーの中でも人気が高く、現在希少価値が高まってきています。
味わいは、森の中にいるような爽やかがあり、バナナのような甘さを感じます。どんな飲み方でも楽しめるウイスキーですね。
5・知多
もう一つジャパニーズウイスキーのご紹介です。こちらの知多は、ジャパニーズウイスキーの中でも珍しいシングルグレーンウイスキーです。この知多は、愛知県の知多蒸留所でグレーンを用いて作られたウイスキーです。
味わいは、モルトと違って非常に飲みやすく癖のない味わいが特徴となっており、この知多はグレーンウイスキーの中でも特に美味しいです。モルトの味わいが苦手な方は是非試してみて下さい!!
5・まとめ
ウイスキーとは、時間を楽しむお酒です。熟成という過程は、とても長い時間を掛けてただの穀物の蒸留酒を、黄金色の美酒へと生まれ変わるのです。
最後まで見ていただいてありがとうございました!