この記事では、現役のバーテンダーゆうがウイスキーのキーモルトに関して初心者にも分かり易く解説致します。
この記事では主に、
- モルトとグレーンの違い
- ブレンデッドウイスキーとは?
- オススメのブレンデッドウイスキーとそのキーモルト
これらについて解説していきます。
ちなみに、シングルモルトについて詳しく知りたい方はこちら↓↓
それでは解説!!
1・ブレンデッドに欠かせない、モルトとグレーンとは?
モルトウイスキーとは?
モルトとは、大麦麦芽の事で、ウイスキーでは二条大麦という粒の大きい物を使用します。こちらで作られた物をモルトウイスキーと言います。
グレーンウイスキーとは?
一方でグレーンとは、モルト以外の穀物の総称で主な穀物は、トウモロコシや小麦、ライ麦などがあります。これらで作られたウイスキーをグレーンウイスキーと言います。
ポイント
- モルトウイスキーは個性的な味わい!
- グレーンウイスキーはスッキリとした個性の無い味わい!
2・ブレンデッドウイスキーとは?
ブレンデッドウイスキーとは、簡単に言うとモルトウイスキーとグレーンウイスキーを混ぜ合わせて作られた物です。
比率は、モルトウイスキーの方が多くなっており、どんなモルトウイスキーを配合するかによってウイスキーの味わいが異なってきます。
そのメインとなるモルトウイスキーは、キーモルトと呼ばれておりブレンデッドウイスキーの核となる物です。
キーモルトとは?
キーモルトは、ブレンデッドウイスキーの核となる存在!
何種類もあるキーモルトを組み合わせて、ブレンデッドウイスキーの味わいを生み出すのです。
3・ブレンデッドウイスキーのオススメ銘柄
1・バランタイン17年
「ザ・スコッチ」と呼ばれる究極のスコッチウイスキー
まず初めにバランタイン17年をご紹介します。スコットランド各地の17年以上熟成させたモルト原酒とグレーン原酒を40種類以上熟成させた、高級感溢れるウイスキーです。
バランタイン17年には、味を構成する7本の柱となるキーモルトが存在しており、香りや味わいに重要な役割を果たしています。
7本の柱
- スキャパ
- オールドプルトニー
- バルブレア
- グレンバーギ
- ミルトンダフ
- グレンカダム
- アードベック
これらが絶妙にブレンドされることによって、繊細で滑らかかつ、複雑で飲みやすいウイスキーとなるのです。
2・オールド・パー
日本の政治家も愛した縁起のよい伝統あるウイスキー
次にご紹介するのが、オールドパーです。このウイスキーはとても縁起が良く、英国史上最高齢のトーマス・パーにちなんで名付けられました。
152歳まで生きたとされています。また、オールドパーにはもう一つの特徴があります。それは、斜めに傾けても倒れないのです。
この特徴は、ダルマと似ており縁起物として往年の政治家に愛されました。
キーモルトは、クラガンモアというスペイサイドで作られるシングルモルトがメインでブレンドされています。
スペイサイドのウイスキーの特徴は、飲みやすい物が多く、クラガンモアは、スパイシーで複雑な風味が合わさったウイスキーなのです。オールドパーも、その特徴を色濃く受けております。
3・響
ジャパニーズの傑作。世界に認められたブレンデッドウイスキー
お次にご紹介するのが、この響です。響が生まれたのは1989年の事。サントリー社の当時のマスターブレンダー佐治敬三がジャパニーズウイスキーの全ての技術を込めて作られたのが、この響です。
その味わいは世界に認められており、響21年は世界的に権威のあるスピリッツの大会のISC(インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ)やWWA(ワールド・ウイスキー・アワード)などの賞を最優秀賞や金賞などで総なめにしています。
キーモルトは山崎、白州でグレーンは知多の原酒を使用。サントリー社の集大成もと呼べるウイスキーです。
現在、入手困難の状況が続いており、高い値段で売買される現状です。
4・ジョニーウォーカー
販売量No.1スコッチウイスキー。皆に愛されるウイスキー
次にご紹介するのが、ジョニーウォーカーです。ジョニーウォーカーはスコッチウイスキーの中で販売量一位を誇っています。
ブレンデッドウイスキーの中では少しスモーキーで飲みやすいのですが後からピートの心地よい香りが残ります。
キーモルトは、
- カーデュ
- クライネリッシュ
- グレンキンチー
- カリラ
- ラガヴーリン
- タリスカー
などであり、有名どころの蒸留所が軒を連ねます。ブラックラベルでメインで扱われるカーデュは、シェリーカスクなので甘くて濃い味わいにスモーキーな香りが感じられるウイスキーとなっております。
5・デュワーズ
バーテンダー支持率No.1!ハイボールの起源とされるウイスキー
デュワーズの歴史は長く、1846年にジョン・デュワーによって製造が始まりました。それから、170年以上に渡りウイスキー愛好家に愛され続けています。
中でも、諸説ありますがハイボールの起源とされており、デュワーズのハイボールは世界的に人気となっております。
キーモルトはアバフェルディをメインにロイヤルブラックラやオルトモアなどがメインでブレンドされています。
味わいは非常にスムースで甘みや少しだけ感じるスモーキーさが特徴で、日本のバーテンダーがハイボールで飲むとき一番人気のウイスキーとなっております。
6・ティーチャーズ
ティーチャーズのご紹介です。
ティーチャーズを最近スーパーで良く見かけますよね。
安価ながらもスモーキーな香りでコスパの良いウイスキーだといえます。
そんなティーチャーズのキーモルトは、アードモアです。
アードモアは、スペイサイドとハイランドの間に位置しています。
通常、この地域ではスモーキーなウイスキーは作られないのですが、アードモアはスモーキーな香りを放つ、異色の存在です。
そんな、アードモアをキーモルトとして贅沢にティーチャーズにブレンドされているのです。
7・フェイマスグラウス
フェイマスグラウスのご紹介です。
フェイマスグラウスはブレンデッドのスコッチウイスキーで、英国で最も飲まれている銘柄で有名です。
フェイマスグラウスの名の由来は”雷鳥”です。
雷鳥はスコットランドの国鳥に指定されている鳥です。
そんなフェイマスグラウスですが、キーモルトは、
- マッカラン
- ハイランドパーク
- グレンロセス
がメインと言われています。
マッカランのシェリー樽由来の深い甘みと、ハイランドパークの潮っぽさがフェイマスグラウスの味わいを大きく担っています。
1000円台のウイスキーなので若さは目立ちますが、飲みやすい味わいです。
4・まとめ
最後までみて頂いてありがとうございました!