この記事では、現役バーテンダーゆうがバーの顔”ジントニック”について徹底解説致します。
今回は主に、
- ジントニックについて
- ジントニックのオリジナルレシピ
- ジントニックの相場
これらについて解説いたします。
ジントニックとは、名前の通りジンをトニックウォーターで割ったカクテルです。スタンダードなレシピは以下の通りです。
- ジン 45ml
- フレッシュライムジュース10ml
- トニックウォーター 120ml
これがスタンダードなレシピで、バーによってジンを変えたり、トニックウォーターを変えたりしています。
ジンは、蒸留酒の一種でジュニパーベリー(セイヨウネズ)という果実をメインに様々なスパイスやハーブを使用して作る華やかな香りが特徴のお酒です。詳しくは後日解説いたします。
トニックウォーターは、キナの樹皮のエキスや香辛料などを、炭酸水に加えた物です。
元々キナの成分は、抗マラリア薬に使用されていました。
そのままでは苦いので、市販されているトニックウォーターは、甘みを加えています。実際は、キナの成分が入ってない場合が多いですね。
2・なぜバーの顔と言われるのか?
これは、何故かと言うと、ジントニックはお客様が最初に飲む頻度のとても高いお酒だからなんです!
お客様によっては、時間が無く一杯で帰るお客様や、そのバーが自分に合わず一杯で帰るお客様もいます
そんな時ジントニックが美味しく無ければ、そのお客様にとっては、その味がバーの味すなわちバーの顔となるわけです!
だから、バーテンダーはその一杯に全神経を注ぎます。お酒を飲みなれた方か、それともバーに慣れていない方か、何杯か飲まれた後なのか、喉が渇いているのか、等々。
なのでバーでは、頼まれる可能性の高いジントニックを、一工夫入れたり、オリジナリティを出しているバーが非常に多いです。
では、どんな工夫をしているのでしょうか?
3・バーによってレシピが違う?
ジントニックはバーによってレシピが異なる場合が多いです。勿論先ほどのレシピの場合もありますが、それもバーの顔の一つです。
では、どのような工夫があるのでしょうか?以下の通りです。
- ジンの銘柄を変える。
- トニックウォーターの種類を変える。
- 別の柑橘類を使用する。(レモンやすだち、オレンジなど)
- 他の材料を加える。
- グラスの種類を変える。(錫製や銅製の金属グラスを使用するなど)
大きく分けると、これらの通りです。
ジンを変える事で香りやアルコールのボディを変えれますし、トニックウォーターの種類で甘さを変えたり、キナの香り引き立たせたり。
また、旬の柑橘を使い分ける事で季節感をカクテル表現したり、他の副材料を加えて他にはないオリジナリティを出したり、夏場に金属製のカップを使用して冷やしたりと、様々です。
では次に具体的なレシピをご紹介します。
4・具体的なジントニックの工夫したレシピ
では、私が実際に作っているレシピも交えてご紹介していきます!
1・Tanquaray No,10 Tonic( タンカレイNO,10トニック)
- Tanquaray No,10(タンカレイNO,10) 45ml
- フレッシュライムジュース 10ml
- Fever-Tree Tonic Water(フィーバーツリー) 120ml
- ライムスライス 一枚
これは、バーではよく見かけるレシピですね。このレシピは間違いないです。タンカレイNO,10は、オーセンティックバーでは、メインで使われている事が多いジンです。バランスが良くアルコールのえぐみをあまり感じないプレミアムジンですよ。
フィーバーツリーは、トニックウォーターの中でも値段の高いプレミアムなトニックウォーターです。キナの成分を実際に使用しており、人口甘味料などが入っていないのでジンの香りを引き立ててくれます。
2・香の森&トニック
- 香の森 25ml
- Tancuaray NO.10(タンカレイNO,10)20ml
- フレッシュレモンジュース 5ml
- Schweppes Tonic Water(シュウェップス) 120ml
- レモンピール 一枚
こちらのレシピは、香の森の香りを活かした物となっております。
香の森は、あの養命酒酒造さんが作っているクラフトジンというジャンルです。クラフトジンに関しては、後日解説致します。
香の森は、養命酒にも使用されているクロモジという香木を使用しております。なので、とても香りが良く、森林浴をしているような心地良い気分になります。その香の森をメインで使用し、バランスを持たせる為にタンカレイNO,10を足します。
そこに、酸味を加えたいのでフレッシュレモンジュースを加えます。ライムでは、香りが強すぎる為、香の森の香りが打ち消されてしまうのでレモンを使用します。
何故シュウェップスかと言うと、シュウェップス位の甘さがある方が香の森との相性が良いからです。最後にレモンピールを振りかけます。レモンの香りは、香の森を邪魔しないのでレモンの香りを足します。
3・Cucumber Gin Tonic(キューカンバージントニック)
- Hendrick's Gin(ヘンドリックスジン)45ml
- フレッシュライムジュース 10ml
- Fever-Tree Tonic Water(フィーバーツリー)120ml
- キュウリスライス 1~2枚
- フレッシュミント 1~2枚
こちらはキュウリを活かして作る夏にはピッタリのジントニックです。
まずは、ヘンドリックスジンですがこちらは12種類のボタニカルを使用しておりそこに、薔薇のエキスとキュウリのエキスを加えた非常に華やかなジンです。
そこに、ライムジュースとミントを加えて、さわやかな夏向けな印象を加えて、ジンを邪魔しないフィーバーツリーを加えます。
最後にキュウリを加え瓜の香りを強調して作るレシピとなっております。キュウリと聞くと美味しいのか不安に思う方が多いのですが、一度飲んで頂くと病み付きになること間違いなしです!
これらのレシピは、私のバーでも使用した事があり人気のメニューでした。ご自宅でも作る事の出来るメニューですので、是非試してみて下さい!
5・まとめ
バーで、ジントニックの価格は大体1000円~1500円程かと思います。ものすごく高いバーでも2000円くらいかと思いますので、是非頼んでみて下さい!
今日も見て頂きありがとうございました!