この記事では、現役のバーテンダーが、
スコッチウイスキーのロングモーンについて詳しく解説する内容です。
本記事では主に、
- ロングモーンの歴史
- 竹鶴政孝との関係
- ロングモーンの味わい
- ラインナップ
これらを解説致します。
ジャパニーズの原点と言われる”ロングモーン”をご存知ですか?
今回詳しく解説していきます!
飲みたくなる事間違い無し!
それでは解説!
1・ロングモーンの概要
ロングモーン蒸留所は、スコットランドのスペイサイド地方の北エルギン区にある蒸留所です。
ロングモーンはスコットランドな古い言葉(ゲール語)で直訳すると、「聖人の場所」と意味になります。
これは1893年にジョン・ダフによって創設され、
蒸留所が建てられた場所にはチャペルがあったので、その事が語源となっています。
シングルモルトのオフィシャルボトルとして見かける事が少なくなったロングモーンですが、
ブレンダー界隈では、トップドレッシングとして評価のとても高いウイスキーとなってます!
・ロングモーンの特徴
ロングモーンの特徴として、初留釜と再留釜の部屋の違いがあります。
モルトウイスキーを作る際は、基本2回蒸留なので蒸留器が初留と再留に分かれます。
通常はこの蒸留器は一つの部屋にまとめられます。
では何故蒸留器が分かれているかと言うと、
初流釜には、1990年まで石炭直火焚きを行っていたのです。
通常はの蒸留所では、スチーム加熱という直接加熱しないので、温度調節が簡単です。
石炭直火焚きは、石炭を入れる場所が必要だったりするので場所が必要なのです。
ですから蒸留器の部屋を分ける必要があったのです。
ちなみに竹鶴正孝は、その石炭直火焚きを継承し、余市蒸留所では今でも石炭直火焚きを採用しています。
2・竹鶴政孝との深い関係
竹鶴正孝は、皆さんご存知の通り本格ジャパニーズウイスキー作りの発展を担ったニッカウヰスキーの創業者です。
竹鶴がいなければ今日のジャパニーズウイスキーはありません。
そんな竹鶴は本物のウイスキーを学びたいと思い、1918年に本場のスコットランドに行きました。
しかしすぐに蒸留所で働く事が出来ずに約一年間、受け入れてくれるところが見つからなかったのです。
そんな中、唯一ロングモーン蒸留所が快く引き受け、竹鶴正孝のウイスキーの研究が始まりました。
そしてロングモーンで約2年間、実習を重ねます。
ロングモーンで培った技術は現代のジャパニーズウイスキーでも生きており、北海道の余市蒸留所では、ロングモーンでも行っていた石炭直火焚きを使って蒸留しています。
石炭直火焚きは温度調節が難しく、熟練の技術がいる為、ほとんどの蒸留所では使用されません。
しかし、石炭直火焚きでしか現れないウイスキーの表情があると言われています。
ニッカウヰスキーの大きな要素のひとつはこのロングモーンで得たものだったんです。
わざわざ、手間のかかる作り方をする。これこそ職人です!
3・ロングモーンの味わい
ロングモーンはスコットランドのスペイサイド地方のエルギン区に位置します。
ロングモーンは「スコットランドの至宝」と言われ、そのキラキラとしたゴールドカラーのウイスキーは、飲む者を魅了します。
驚くほどクリーミーでナッツ類のトフィー感、マンゴーや洋ナシの濃厚なフルーティーさを感じます。
シングルモルトとして日本で見かける事は少ないですが、
「シーバスリーガル」や「ロイヤルサルート」のキーモルトとして、ブレンダーの間では、絶大な信頼を得ているのです。
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1・ロングモーン ディスティラーズチョイス
ロングモーンのノンヴィンテージに位置するのが、このディスティラーズシリーズです。
アーモンドやハチミツの様な香りが感じられます。
お値段は7000円前後で少し高めです。
樽:アメリカンバーボンバレル
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2・ロングモーン16年
ロングモーン16年は日本には正規で入ってきません。
16年のロングモーンは世界のウイスキー評論家にとても高い評価を受けており、その希少性と味から、とても人気のあるウイスキーです。
濃厚なトフィー感が感じられ、洋ナシの様な香りを放ちます。
お値段は21000円程で中々のお値段です。
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3・ロングモーン 18年 シークレットスペイサイドシリーズ
ペルノリカール社が2020年の9月に、ついに日本に上陸させたシークレットスペイサイドシリーズです。
その中ペルノ社は、今まで日本にロングモーンの熟成物が正規で長年入ってこなかったのを打ち破りました。
その希少性からロングモーンの熟成物は結構手の出しづらいお値段だったんですが、今回13000円という低価格が実現しています。
マンゴーとクリーミーなトフィーの驚くほど滑らかな香り。
熟した洋梨のジューシーな風味とオーク香が重なり合い、驚くほど甘く長い余韻へと続きます。
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4・ロングモーン 23年 シークレットスペイサイド
同じくシークレットスペイサイドシリーズの23年物です。
クリーミーなミルクチョコレートとフルーティーな洋梨のフレーバーが驚くほどの甘さを感じさせます。
そんな中、レモンクリームやジンジャーの香りがほのかに漂い、スパイス香のある心地よいフィニッシュへと続きます。
お値段は33000円と急に上がりますので☆3.5です。
樽:アメリカンオーク&ホグスヘッド
ちなみに飲んでません笑
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ボトラーズウイスキーは沢山あるので今回は挙げていません!
いかがでしょう?
ジャパニーズの原点”ロングモーン”、
味わってみたくなりましたか?
ロングモーンが置いてあるバーも少ないですけど、是非見つけたらのんでみて下さいね!!
今日は以上です!
ありがとうございました!