この記事では、現役バーテンダーのゆうがコニャックについて解説致します。
- コニャックとは?
- ブランデーとの違い
- コニャックの格付けについて
- オススメの銘柄7選!
これらを解説致します。
コニャックとは?
コニャックとは、フランス西部のコニャック地方で作られる、ブドウを原料としたグレープブランデーの事です。
コニャックは昔から高級品として扱われていて、厳しい規定の元にコニャックが製造されています。
ブランデーとの違い
ブランデーとコニャックの違いをよく聞かれます。
実は、コニャックとはブランデーの一部。
コニャックには生産方法などの厳しい規定が存在し、アルマニャック、カルヴァドスと並んで世界大ブランデーと呼ばれています。
コニャックの生産方法
コニャックは製造する際にコニャック地方のブドウをワインを作り、そのワインを単式蒸留器で2回蒸留させます。
その後樽熟成させ、ブレンド(アッサンブラージュ)を行った後にボトリングされます。
コニャックの原料
コニャックに使用されるブドウはフランス西部のコニャック地方に限られた場所のみで収穫されるブドウです。
品種はユニブランがほとんどで、それ以外にもセミヨン、フォルブランシュ、コロンバールなどが使用されます。
コニャックの格付けについて
コニャックの生産地
出典:【中級編】コニャック地方のブドウ生産域による細かな区分け – Brandy Daddy -ブランデーダディ-
生産地は6つの地区に分けられます。
Grande Champagne グランド・シャンパーニュ
最高品質のコニャックが作られる地区。コニャック地方の中心に位置しており、石灰岩が豊富な土壌です。
この土壌で育ったブドウは力強く繊細で、とても上質なコニャックが生まれます。
グランド・シャンパーニュで有名なのは、”ポールジロー”などが挙げられます。
Petite Champagne プティット・シャンパーニュ
グランド・シャンパーニュに次いで高品質なのがこの地区。
グランド・シャンパーニュを囲うように位置しており土壌も似ていますが、品質は少し劣ります。
Borderies ボルドリー
グランド・シャンパーニュの西北に位置する地区で面積は最小です。
粘土質の土壌で、この地区のブドウは優しい味わいとスミレの様な香りが特徴とされています。殆どが、ブレンドに使用されます。
Fins Bois ファンボア
面積が最大を誇っており、粘土質土壌です。
コニャックらしい風味が特徴です。
Bons Bois ボンボア
やや痩せた香りが特徴です。
Bois Ordinaires ボア・オルディネール
やや粗い風味が特徴の地区。
その粗さを逆に個性として売り出すコニャックもあり、後で紹介する”イル・ド・レ”がそれに当たります。
コニャックの熟成表記 コント
コニャックの熟成表記はコントで表されます。
コントは4月1日から翌年の3月31日で単位が区切られます。
収穫した翌年の4月1日から”コント0”となり、その翌年には”コント1”と数字が上がってゆきます。
また、コニャックをブレンドしてボトリングする際は、ブレンドしている中で最も熟成の若い物を表記する必要があります。
コント2以上
V.S 3スター
コント4以上
V.S.O.P Reserve Vieux
コント6以上
Napoleon
コント10以上
X.O Hors d’Age
また、コニャック以外のアルマニャックやカルヴァドスにもこのような熟成表示がありますが、コニャックとは表示基準が違うので注意が必要です。
オススメの銘柄7選
ヘネシー VS
世界で一番飲まれている定番コニャック
まずはヘネシーのご紹介。
ヘネシーV.Sは世界で最も飲まれているコニャックとして名高く、価格もお手頃です。
コニャックの手始めにオススメです!
ヘネシー XO
コニャック初のX.O。コニャックの王と呼ばれる一級品
ヘネシーX.Oのご紹介です。
X.Oとはextra old、つまりはとても熟成しているという意味があります。
そんなX.Oという表記が初めてされたのがこのコニャック。
その表記のとおり、100種類以上の長期熟成させた古酒をブレンドし、仕上げています。
ウッディでバニラの様な香りと、熟した果実の香りが複雑に重なります。
良いコニャックを飲みたい方や、プレゼントなどにいかがでしょうか?
カミュ V.S.O.P エレガンス
女性的な口当たりの華やかな上質コニャック
カミュのエレガンスシリーズからV.S.O.Pのご紹介です。
このコニャックの特徴は何と言っても飲みやすさです。
甘く爽やかなフルーティーさ後ひかないスッキリさが特徴となっており、普段お酒を飲まない方にもオススメできる物となっております。
カミュ イル・ド・レ ファインアイランド
島で作られる。潮風とヨードを感じる個性派コニャック。
変わり種も1つご紹介。
フランスのボア・ゾルディネール地区のレ島で造られているコニャック「イル・ド・レ・ファインアイランド」です。
この「イル・ド・レ」シリーズは、潮風の香りやヨード臭などが特徴で、コニャックの飲みやすいエレガントなイメージとは少し違います。
また、熟成の程度を表す表記が無いのも特徴でしょう。
その中でも定番なのがこのファインアイランド。
変化球がほしい方にオススメです!
クルボアジェ V.S.O.P
ナポレオン三世が愛した歴史的コニャック
クルボアジェのご紹介。クルボアジェはナポレオン三世が愛したコニャックとして知られており、200年以上の歴史があります。
味わいはフルーティでなめらか。すっきりとした飲み口でストレートでも飲みやすく、初心者にもおすすめのブランデーです。
熟成したコニャックを手頃に楽しみたい方にオススメです!
レミーマルタン X.O
ルイ15世に認められた有名コニャック
レミーマルタンX.Oのご紹介です。
レミーマルタンは300年以上の歴史を持つコニャックで、過去にルイ15世に認められブドウ栽培の土地を拡大する事を許可された、名実共に有名なコニャック。
その中でもこのX.Oは長期熟成させた原酒を400種以上ブレンドし、リッチな味わいへと仕上げた逸品です。
バニラや熟したプラムの様な香りとマーマレードの様な濃厚な味わいが口いっぱいに広がります。
有名どころの長期熟成コニャックを飲みたい方にオススメです。
ポールジロー トラディション
グランド・シャンパーニュで名高い、手作業で行う実力派コニャック。
グランド・シャンパーニュで300年以上の歴史を誇る実力派のポールジロー。
ブドウの栽培から収穫まで全て手作業で行われます。
味わいは優しく果実の甘みを感じられ、コニャック初心者でも飲みやすいでしょう。
今回はそんなポールジローを手頃な価格で楽しめるトラディションをご紹介しました。